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台湾の中元節は灯籠流しと「棒倒し」の行事があるって知ってましたか??

中元節 衆生済度、平安祈願

地官大帝、好兄弟

旧暦7月15日は三官大帝の中の「中元地官大帝」の生誕の日であり、この日は孝行で名高い地官大帝、すなわち舜帝のために祭事を行いますが、中元節は孝子節(親孝行者の日)、孝親節(親孝行をする日)とも呼ばれています。地官大帝を拝むことで「親孝行」をするという意識を広める作用も同時にあり、当日は豊富なお供え物を用意し、すでにこの世を去ってしまった先祖や親類を想い、子孫や家族たちの感謝の気持ちを伝えます。

 

この日はいたる家庭でお線香を焚き故人を偲ぶだけでなく、あの世にいる霊や鬼などもこの鬼月の期間はこの世に来ては自分の子孫を探しに来ているので、今ではあらゆる業種の人々もあの世から来ている霊たちのためにお供え物を沢山準備るようになり、これが俗にいう中元普渡となりました。

 

中元普渡は一般的に公普と私普に分かれます。公普は地元の廟または住宅管理協会(管理組合)などが合同で日にちを決め、地元の住人や商店などの人々を集め、合同で拝み、紙銭を燃やします。盛大に行うところでは道士さまを読んでお経をあげていただきます。また、私普は各家庭でお供え物を用意し、自宅玄関口で地官大帝とあの世から来た霊や鬼を拝むと同時に先祖の供養も行います。

中元普渡での重要な式典

 

「燈篭流し」以外の重要な儀式に「搶孤」(棒倒し)があります。これは孤棚と呼ばれるやぐらの中に建っている牛脂がたっぷりと塗られた柱を上り、てっぺんにあるお供え物を撮ったものが勝ちというゲームです。4チームにわかれ、4方向からてっぺんを目指します。

 

早期の「搶孤」は衆生済度のための儀式でしたが、徐々に吉を呼び、厄を除けると考えられるようになりました。板橋、頭城、恒春、澎湖などの地域でとても盛大に行われていて、毎年多くの観光客が見物しに来ています。

知らないといけない祝典豆知識

①中元普渡の際にあの世の霊や鬼のために供える果物にパイナップルは使いません。台湾語でパイナップルは「旺来」(もっと来る)という言葉と同じ音であるため、しょっちゅう訪問されないおうにするためであり、バナナ、スモモ、梨、も組み合わせると台湾語の「招你來」(あなたを招く)という音と同じことから避けられています。

 

②あの世の霊や鬼のために紙銭を燃やした後、お酒を燃やした紙銭にかからないように周囲に撒きます。お酒がかかってしまうと、お金が受け取れなくなるそうです。

 

③済度をするために拝む際、始終誠意と畏敬の念でいること。ふざけたりせず、あの世の霊などが驚かないよう爆竹なども鳴らしません。

編集部だより
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