鬼門が開く日 平安祈願し、万事順調に進む
旧暦7月は鬼月といわれ、7月1日に地獄の門が開きますが、これが俗にいう鬼門が開くということです。この日は地獄にいる鬼や魂がこの世にいる親類などを訪問したり、身寄りのない魂があちこち遊びに行ったりするシーズンです。
このため、鬼門が開くこの日、民衆はこの兄弟(鬼や魂)のために美味しいものを用意し、拝み、兄弟がお腹いっぱいになるくらいの食事をお供えし、家族の平安や不慮の事故に遭わないよう祈願します。
7月1日の午後2時から人々はお供えものを用意し拝む準備をしますが、この時は家の前を通りすがる兄弟たちが休憩がてら飲食できるようにし、家に入ってきて騒がないようにお願いをするためなので、中に入ってこさせないためにも、豪華にする必要はなく、家の入口で拝めばいいです。
基本的に鬼門が開くことに対して、恐れたり、怖がったりする必要はなく、心に善意をもち、この時期のタブー行為に注意をしていれば、普段の日常と特になんら変わりなく過ごすことができるので、平常心で過ごしましょう。
鬼門が開く時期のタブー行為
鬼月だからといって、緊張したり、怖がり過ぎたりする必要はありません。心に善意をもち、この時期のタブー行為に注意をしていれば、普段の日常と特になんら変わりなく過ごすことができるので、大した変化はありません。
①鬼月の間、夜の外出は控え、とくに海辺や山へ行って遊ぶことは避けましょう。
②交通事故を起こしやすいため、車はなるべく買わないこと。
③あの世の兄弟が一緒に移り住まないようにするためにも、マイホームの購入は控えましょう。
④あの世の兄弟のことを使ってからかったりしてはいけません。亡くなった方への失礼がないようにするためにも、鬼や無実の罪で亡くなった霊などについても話さないほうがいいでしょう。
①あの世の兄弟を拝む際、香炉は設置せず、お米のカップを「浮炉」(仮の炉)とし、お線香は1本ずつ直接お供え物にさす。これを「孝孤」(霊を拝むこと)という。
②鬼月の際、「水燈」を放す人(燈篭流しをする人)がいますが、これは水域で亡くなった人の魂が帰路につけるよう、普渡の日(魂をお迎えする日)の前日、盛大に燈篭流しの儀式を行い、燈篭の後について亡くなった方の霊がこの世の家へ帰宅し、普渡のお供え物を味わえるように導きます。
③あの世の兄弟をもてなすにあたり、特に豪勢にする必要はないが、金紙を多めに燃やすことで、そのお金で好きなものを別の場所に行って買ってもらうようにする。