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恋愛の神様の定番!月下老人って、どんな神様?

月下老人 良縁祈願

月下老人にはもう1つ月老公という名前があり、民間では略して月老と呼んでいますが、人間の婚姻を管理している神さまであり、俗にいう「媒神」(仲を取り持つ神)のことです。廟ではよく月老を見かけますが、白い髭があり、顔は赤い光を放ち、左手には姻縁簿、右手には杖を持っている優しい面持ちの老人で、男女を夫婦に取り持ち、まだ伴侶が見つかっていない人に良縁を授ける責任を主に担っています。月老の役割はギリシャ神話の中の愛神キューピットと同じく、男女双方の足を赤い糸で結び、姻縁橋に通します。これはまさに「遠く離れたもの同士が1つの縁で結ばれる」と言われる由縁にあたります。

言い伝えによると、毎年旧暦7月7日七星娘娘の生誕日の時に七星娘娘は天庭へ未婚の成人男女をそれぞれ報告した後、月下老人がこの名簿を手にし、それぞれの性格、善悪、好みなどの条件にそって、配偶名簿を作り上げ、相応しい男女をくっつけます。未婚の男女ともに旧暦8月15日の月老の誕生日の日に婚姻のご縁を希望することを伝え、良縁をもたらしてくれるよう祈願します。

 

結婚運や恋愛運などを願うなら他にも女媧娘娘、七星娘娘、太陰星君(月神)、四相千手観音などがいますが、世の中の男女を組み合わせる仕事は月下老人が主となるため、民間に伝わる神様の中で一番古く、最も正統な「愛神」の始祖とされています。

 

月下老人の由来は唐朝から始まります。韋固という人が「南店」で月下老人に遭遇した際に、老人は彼に市場にいる3歳の女の子が将来奥さんになる人だと伝えたそうです。韋固はそれを信じず、その女児を殺害するよう殺し屋に頼みました。14年後、彼はお嫁さんをもらいましたが、そのお嫁さんの眉間にある傷こそ彼が14年前につくった傷だということがわかりました。驚きふためいた彼はこのご縁は14年前にはすでに決まっていたことをやっと信じました。それからというもの、彼はこの授かったご縁を大切にし、奥さんのことをとても大事にし、幸せな夫婦生活を送ったそうです。

 

この話が宋の都に回ってきてからというもの、その土地の人々は月下老人が現れたのを記念して、南店を改名し「訂婚店」(結婚を決める店)とし、また、月下老人が赤い糸で男女をつなげるということも人々は信じて疑わず今日まで伝わっています。

TIPS

口訣(唱え言葉)

 

お線香に火を点け、氏名、旧暦の生年月日と干支、住所、理想とする相手のタイプを伝え、月下老人に良縁を祈願します。願いがかなった際は必ず返礼にいくこと。

 

 

参拝のタイミング

 

いつが最良の日なのか明文化されていませんが、一年の3大節句の時に参拝する人が最も多く、2月14日のバレンタインデー、旧暦7月7日の七夕、そして、旧暦8月15日の月老誕生日の三日です。

神様ミニ百科

 

毎日月老は名簿に基づいて男女の土偶をつくり、更にマッチングをしてから、双方の片足を赤い糸で結び、室内で乾かしたり、屋外で乾かしたりして、土偶が全て乾くのを待ちます。その後月下老人は1対ずつ「配偶堂」へ送り、マッチングの仕事を果たします。

 

ただ、屋外で乾かしている土偶についてはたまに突然の大雨に見舞われることがあり、その場合、月下老人はそれ以上濡れないよう急いで救います。救い上げた土偶は再び月下老人の手によって形成され、乾かし直します。まれに救いきれなかった土偶はわかりづらくなるものの、月下老人は忙しく、アシスタントもいないため、最終的には適当にペアリングをすることがあります。そのため、時には誤った組み合わせが出来てしまいます。

 

 

参拝方法

 

①まずお線香を3本点け、入口で天公さまを拝みます。

 

②続いて、室内へ入り、主神を拝みます。

 

③それから月老を拝みます。月老を拝む際、自分の氏名、住所、年齢、そして理想のタイプ(細かければ細かいほど良い)を伝え、月老に良縁を祈願する。もし良い出会いがあり、家庭を築くことになったら、必ず返礼しにくること。

 

④続いて、他の神々の元へ行き、拝んでから、外の香炉にお線香を挿します。

 

⑤最後、赤い紐を針金に通し、赤い紐の両端を結んで「縁を結び」、それを香炉の元へ持って行き、時計回りに円を描くように3周まわす。その後、お財布や枕の下において、良縁が来るのを待ちます。

 

注意事項

①廟によって参拝の作法は違いますが、自分の氏名、年齢、住所、理想のタイプはハッキリと伝えることで、月老にご縁を結んでくださるよう促すことができる。もし相手がいない場合はしっかりと良縁に恵まれるよう手伝っていただけます。

 

②赤い紐を手にできるのは1本のみ。複数手にすると感情のもつれを引き起こす原因となり、相手がいても、縁は結ばれません。

 

③入口で結縁茶をいただく際、湯呑に息を吹いてはいけません、息を吹くとご縁も吹き飛ばしてしまいます。

編集部だより
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