王天君 ずるい者を懲らしめ悪を罰し是非をハッキリさせる
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恐らくほとんどの人が赤い顔で赤い髭がついた護法神王天君を見たことがあることでしょう。彼は道教護法三十六天君の一番目であり、「王天君」と呼ばれています。旧暦の六月十六日生まれであり、玉皇上帝は「三五火車豁落雷公」、またの名を「火車豁落王霊官」としました。
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台湾では王天君を主神として祀っているところはごくわずかですが、中国では道教の宮へいくと王天君殿が設置されていて、護法神を供えています。天王君が薩真人の真伝を得たことにより、この道術が広まり、後に明朝の皇帝から厚い信頼を得たため、「隆恩真君」の号をあたえられました。ここからもわかるように、民間において王天君は人々の厚い信仰を得ています。王天君は悪事を働いた悪人に対してとても厳しく、罰します。このため、人々の中には悪事を働いたものを見つけ出し、公正に対処されるよう願う人もいます。
伝説によると、王天君が廟神の頃、ある日、薩真人と薩守堅が通りかかりました。人々が幼い男児と女児を供えようとしていたことに、天理に背くと感じ、雷法を使い、廟を焼いてしまいました。焼かれてしまった王天君は火眼金晴となったのです。
王天君は廟が焼かれてから心中には憤りがあり、天庭にて玉帝に上奏しました。上奏を受けた玉帝は王天君に慧眼と金の鞭をあたえ、薩真人に密かについて、彼が間違いを犯した際に復讐することを認めました。しかし、王天君が十二年の間慧眼をつかい観察しましたが、薩真人は全く過ちを犯すことがなく、功法と徳行がともに高いレベルにあると知った、王天君は感服しました。
ある日、薩真人が水辺で足を洗っていると、水の中に神の影をみつけ、なぜ自分のもとへ来たのか伺ったところ、王天君はこう答えました:「私は元は湘陰廟神であったが、真人に廟を焼かれてしまった。十二年もそなたについて、そなたが過ちを犯したら即仇討ちをするつもりだった。けれど、真人はとても高明だった。そなたの左右において欲しい」と。薩真人は天王君に対し、どんな時も尊師に追随しることを宣誓するよう求めた。真人の八卦名は「王」であり、天庭に上奏したことで、雷部二十四神の中の雲を興し雨を助ける神として記録され、悪事を働いものを正す職を手にし、王天君は道家における護法神となりました。
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口訣(唱え言葉)
お線香に火を点け、氏名、旧暦の生年月日と干支、住所、お供え物と金紙を天王君のために用意したことを伝え、よからぬ人たちから遠のき、物事を分別が出来る智慧をいただけるよう天王君にお願いします。
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参拝時期
①一日、十五日は家の中の主神とともに拝む。
②旧暦六月十六日は天王君生誕の日。
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王天公の髪の毛は赤く、火眼金晴であり(邪悪を見抜く眼力を持ち)、両目は丸く、両頬は赤く、額にはもう1つの目があり、3つの目ともに霊力があり、見たものを震えさせる。身に着けているのは「雷が光る時のような赤い服に、緑色の靴で地を行き、龍と雷をあしらった火の帯」です。左手には靈官訣(霊官に必要なことが記されているもの)をもち、右手には金の鞭などの道具を携えていて、その様相はとても勇猛です。元をたどると玉枢火神に属していた王天君は火を扱うに長けていると同時に、雲や霧をも操り、晴雨を制御し、邪気や病も治し、世の民を救ってきました。
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参拝方法
①火を通した三牲、果物、花、餅菓子、紅亀粿、お茶3杯をお供え用のテーブルに用意します。
②お線香に火をつけ、心を込めて祈りながら、自分がお供え物と金紙を天王君のために用意したことをつたえ、よからぬ人たちから遠のき、物事を分別が出来る智慧をいただけるよう天王君にお願いします。
③お線香が2/3燃えたら、お供え物用のテーブルにある紙銭をとり三拝後、燃やします。